トランプ氏側近が新SNS
ゲッター 新たな受け皿となるか
トランプ前米大統領の陣営のシニアアドバイザー、ジェイソン・ミラー氏が立ち上げたツイッターに似た新たなインターネット交流サイト(SNS)「ゲッター(GETTR)」が話題を呼んでいる。米メディアによると、すでに150万人のユーザーを獲得した。ツイッターなど大手SNSに対し、保守派から政治的バイアスがあると批判の声が強まる中、新たな受け皿としてさらに広がりを見せるか注目される。
ゲッターは、独立記念日の7月4日に立ち上げられ、最初の3日間で、早くも100万人のユーザーを獲得。ミラー氏は声明で、フェイスブックが100万人のユーザーを獲得するのに1年、ツイッターは2年かかったとして、ゲッターが「100万人のユーザーにリーチする史上最速のソーシャルメディアプラットフォーム」だと誇った。
トランプ氏は今年1月の連邦議会議事堂襲撃事件を受け、ツイッターからアカウントの永久停止措置を受けるなどSNSから締め出された。ツイッターやフェイスブックによる検閲に対して、保守派からの反発が高まる中、ゲッターは「言論の自由の擁護」や「ソーシャルメディアの独占への挑戦」を掲げて登場した。
ポンぺオ前国務長官やスティーブ・バノン元大統領首席戦略官、ベン・カーソン前住宅都市開発長官らトランプ政権高官のほか、保守系ケーブルテレビ局のニューズマックスがすでにアカウントを開設し、投稿している。海外では、ブラジルのボルソナロ大統領も参加している。
一方で、ゲッターが立ち上げられた4日には、一時的にハッキングされ、8万5千人を超えるユーザーの電子メールアドレスが盗まれたほか、ポンぺオ氏らのアカウントが一時乗っ取られ、メッセージが書き換えられるなどの問題が起きた。ミラー氏は「問題は数分で検出され、封じ込まれた」と語ったが、その安全性への課題を示す形になった。
トランプ氏が以前ツイッターで使っていたハンドル名「@RealDonaldTrump」は、同氏がゲッターにアカウントを開設する時のために、確保されているという。ただ、トランプ氏自身が今後、参加するかは、定かでない。ミラー氏はフォックスニュースの番組で、「トランプ氏が参加することを望んでいるが、同氏は他の幾つかの選択肢も検討しているところだ」と語った。











