不正訴え「最高裁まで戦う」、トランプ氏 選挙後初の集会
トランプ米大統領は5日、南部ジョージア州で選挙後初めて大規模な集会に参加し、「彼らは大統領選挙で不正を働いたが、それでもわれわれは勝つ」と述べた上で、「最高裁まで戦う」と訴え、改めて徹底抗戦を続ける姿勢をアピールした。
トランプ氏は集会で、来月5日に行われる同州上院選の決選投票の応援演説を行い、数千人の支持者が参加した。トランプ氏は「もし私が負けていたら、私は非常に優雅な敗者となってフロリダで気楽に暮らし、『良い仕事をした』と振り返っていただろう。しかし、彼らが選挙を盗み、操作した場合、それを受け入れることはできない」と訴えた。会場からは「選挙を盗むな」という声が上がった。
これまでのところ選挙結果をめぐる訴訟の大半は退けられているが、幾つかは係争中となっている。トランプ氏は「(法廷闘争によって)われわれはホワイトハウスを取り戻すつもりだ」と強調。その上で、「願わくば私が2024年が候補者である必要がないと良いが、われわれは再び勝利する」と述べ、同年の大統領選に出馬する可能性も示唆した。
米メディアによると、トランプ氏は集会に先立ち、ジョージア州のケンプ知事(共和)に電話し、投票結果を無効にしてトランプ氏支持の選挙人を州議会が選ぶよう協力を求めたが、知事は断ったという。トランプ氏は演説でケンプ氏について「不正を非常に簡単に止めることができたはずだ」と批判した。
共和党は決選投票で2議席のうち1勝でもすれば多数派の維持を確実にする。ただ、トランプ氏が選挙の不正を強調していることで、投票に行かない支持者が増えることへの懸念も党内で広がりつつある。
トランプ氏は決選投票について「あなたの子供が社会主義国で育つか自由主義国で育つかを決めるだろう」とその意義を強調した上で、「期日前投票をしなければならない」と呼び掛けた。
(ワシントン 山崎洋介)