バイデン氏息子 中国から巨額資金
米上院が新報告
米上院が18日、バイデン前副大統領の息子ハンター・バイデン氏と、中国共産党に近い富豪との資金、事業でのつながりを示す新たな報告を公表した。
報告を作成したのは、上院のグラスリー財政委員長(共和党)とジョンソン国土安全保障・政府問題委員長(同)。バイデン氏が大統領就任への準備を進める中、両者の深いつながりによって「スパイ防止活動と強要をめぐる懸念」が生じていると指摘した。
報告はハンター氏のビジネスパートナーだったトニー・ボブリンスキー氏が提出した資料に基づいて作成された。
汚職を指摘され、現在行方不明になっている中国のエネルギー企業CEFCチャイナ・エナジー社の葉簡明会長ら中国側からの巨額資金の流れを指摘。
2017年に中国の上海ステート・エナジー社から、ハンター氏のビジネスパートナー、ロブ・ウォーカー氏に600万ドルが送金されていたことなどを明らかにしている。上海ステート・エナジーはCEFCとつながりがある。
報告は「これらの取引には、ウォーカー氏と中国共産党政府が直接関わっている。ウォーカー氏はハンター氏と関係が深く、ハンター氏の金融取引と中国共産党政府との間にも接点がある」と指摘した。
さらに、ボブリンスキー氏の新たな資料から、「バイデン一家と中国共産党政府、ハンター氏のビジネスパートナーとロシア政府との間に接触があったことが確認できた」とした上で、「このような関係は、スパイ防止活動と強要をめぐる懸念を指摘した、9月23日の両委員長の報告をさらに補強している」と強調した。
9月23日の報告は、ハンター氏が国外から巨額の資金を集めていた実態を明らかにしたもの。資金の流れは不透明で、資金洗浄の可能性もあるという。
この報告では、17年にCEFCからハンター氏のハドソン・ウェスト社に500万ドルの送金があったことが明らかにされている。「ハンター氏、バイデン一家とウクライナ人、ロシア人、カザフスタン人、中国人との間の取引をめぐって違法行為があった可能性がある」と指摘。
「とりわけ、父親が副大統領だった時期とその後の期間にハンター氏が築いた関係の結果、国外から数百万ドルの資金をハンター氏が受け取ったことを資料は示している」と、バイデン前副大統領の関与の可能性にも言及している。
(ワシントン・タイムズ特約)