トランプ米大統領が退院 「コロナを恐れるな」と投稿


 新型コロナウイルスに感染し、入院していたトランプ米大統領(74)は5日夕(日本時間6日朝)、首都ワシントン郊外の米軍医療センターを退院した。ホワイトハウスに戻り、治療を続けながら執務を行う。

5日、退院してホワイトハウスに戻り、バルコニーから写真撮影に臨むトランプ米大統領(AFP時事)

5日、退院してホワイトハウスに戻り、バルコニーから写真撮影に臨むトランプ米大統領(AFP時事)

 トランプ氏は5日6時半すぎ、スーツにマスク姿で病院から姿を現した。記者団に向かって「ありがとう」と語り、親指を立てるなどして復調ぶりをアピールしつつ、歩いて大統領専用ヘリに乗り込んだ。ホワイトハウスに到着後、トランプ氏はバルコニーの階段を上り、マスクを外すと飛び立つヘリに向かってしばらく敬礼した。

 専属医のコンリー氏は5日の記者会見でトランプ氏の病状について「危機から完全に脱していないかもしれないが、病状から安全に戻れると判断した」と説明。ホワイトハウスでも、世界クラスの医療が24時間体制で受けられる環境があるとも付け加えた。

 今後についてコンリー氏は「われわれは慎重かつ楽観的な姿勢を保ち警戒を続ける」と強調。今後1週間は経過を観察し、抗ウイルス薬「レムデシビル」の投与も6日まで続ける。

 トランプ氏はホワイトハウス到着後、ツイッターに動画を投稿し、「新型コロナについて多くのことを学んだ。確かなことは、これに支配されてはならない。恐れるなということだ」と述べ、過度に萎縮しないように強調。その上で「外に出よう。しかし気を付けよう。われわれには世界最高の医療がある」と呼び掛けた。

 完治していない状態で退院を急いだのは、大統領選で劣勢が伝えられる中、早期に活動再開をしたかったことも理由とみられる。トランプ氏は退院の直前に、「すぐに選挙運動に戻る!!!フェイクニュースは偽の世論調査ばかり示す」とツイートし、再開に強い意欲を示した。

 しかし、完治しないままでの退院には再び体調が悪化する懸念や感染を拡大するリスクも指摘されている。

 一方、ホワイトハウスでの感染拡大に歯止めはかかっていない。5日にはマケナニー報道官が検査で陽性と判定されるなど、トランプ氏に近い人の間で感染は続いている。

(ワシントン 山崎洋介)