米抗議デモの背後に極左組織


暴動に一変「プロが支援」

 米ミネソタ州での黒人男性死亡事件を受けて、各地で激しい略奪や破壊行為が発生していることについて、正体不明の極左組織アンティファが背後で活動しているのではないかとの見方が出ている。
 オレゴン州のウィリアムズ連邦検事は1日の会見で、激化する抗議デモについて、高度に組織化されており「これまでとは明らかに違う」と指摘した。

 連邦・州当局者らは組織的背景の解明を急いでおり、アンティファや無政府主義者、白人至上主義者、麻薬カルテル、組織犯罪集団などの密売組織、さらには大統領選を前に米国内の不安定化をもくろむ中国、ロシアの工作員との見方も上がっている。

 ミネソタ州のワルツ知事は5月30日、デモは白人警官による黒人男性殺害への抗議から、「社会を攻撃し、恐怖を植え付け、都市を混乱に陥れる」ための破壊活動に変わったと訴えた。

 州当局者らも、大規模だが平和的だったデモは、事件から2日で暴動へと変化したと主張している。ウィリアムズ氏は「ある時点でスイッチを切り替えるように変わった。同じことが全米で起きている」と述べている。

 州当局は、破壊行為を主導しているデモ隊は、盗難車を使って、ガソリンなどの可燃物を運び込んでいると指摘した。

 ワルツ氏は、「この連中はプロの支援を受け、プロの市街戦のテクニックを使っている」と指摘、訓練を受けた組織的な背景の存在を示唆した。

 黒人保守派ネットワーク「プロジェクト21」の共同議長ステーシー・ワシントン氏は1日、「今、目にしているのは、法の支配と秩序を破壊し、人種間の緊張をあおるための組織的活動」と指摘、アンティファが破壊行為を主導しているとの見方を明らかにした。

(ワシントン・タイムズ特約)