トランプ大統領は東京五輪の開催望む
対策責任者に副大統領
トランプ米大統領は26日、新型コロナウイルスについて記者会見し、「われわれが取ってきた対応により、米国民へのリスクは依然として低い」と強調。新型コロナウイルス対策の責任者にペンス副大統領を指名した。また、日本での東京五輪の開催について「実施を望んでいる」と述べた。
株価の下落が続く中、トランプ氏は、政権を挙げて対策に取り組む姿勢をアピールし、11月の大統領選に向け、影響を最小限にとどめたい考えだ。
トランプ氏は会見で、新型コロナウイルス対策費として約25億㌦の補正予算案を議会に要請したことに触れ、「彼らがもっと増やしたいと思うなら、そうする」と表明。「少し問題が大きくなるかもしれないが、何が起きてもわれわれは万全の備えができている」と強調した。
トランプ氏はまた、東京五輪について「日本でも感染者が多く出ているが、素晴らしい仕事をしていると聞く。適切な対応をしている」と評価。すでに会場の建設に巨額の投資をしているとして、開催を望むとした。
トランプ氏は中国に対する入国や渡航の制限を、状況が改善するまで継続する考えを表明。旅行制限を感染者が増える韓国やイタリアに拡大する可能性については「適切な時期に行うかもしれないが、今はその時期ではない」と述べ、含みを残した。
中国の感染状況についてトランプ氏は、「中国からの報告によると、その広がりはかなり小さくなった」と指摘。習近平国家主席と電話会談したことに言及し、「彼は本当に一生懸命やっている」と評価した。
(ワシントン 山崎洋介)