キューバで43年ぶり首相復活
共産党一党独裁が続くカリブ海諸国のキューバで21日、国会に相当する人民権力全国会議が首相にマヌエル・マレロ観光相(56)を任命した。同国のディアスカネル大統領がマレロ氏を推挙、国会が満場一致で認めた。AFP通信などが伝えた。
キューバでは、故フィデル・カストロ氏が国家評議会議長に就いて全権を掌握した1976年から、首相が不在だった。今回の首相任命は43年ぶりとなる。
首相ポスト復活の目的は、これまで国家評議会議長に全権が集中していた体制を大統領と首相の分業体制として政府行政の効率を上げること。
基本的には、マレロ氏は、ディアスカネル氏の補佐役になるものとみられている。
一方、実質的には、キューバ共産党の第1書記にある、ラウル・カストロ氏が引き続き同国内の実権を握ることになる。
(サンパウロ 綾村悟)