ロシア海軍 アフリカに初の基地


スーダンと合意

 ロシア政府は、アフリカ北東部スーダンに艦艇の活動を支援する新たな海軍基地を建設することを明らかにした。スーダンは、米政府によるテロ支援国家指定の解除を約1カ月前に受けたばかり。

 スーダンとの暫定合意によると、基地は、最大300人の兵員と4隻の艦艇を収容でき、ロシアが管理する。土地、インフラなどは、スーダン政府が無償で提供する。

 英紙フィナンシャル・タイムズによると、ロシアは基地を25年間使用可能で、10年ごとに延長が可能という。合意によって、基地の安全を維持するために必要な兵器、弾薬の持ち込みが可能になる。

 基地は紅海に面し、アフリカでの初のロシア軍基地となる。海外基地としては、シリアの地中海岸の海軍基地タルトゥスに続いて二つ目。旧ソ連時に補給基地だったタルトゥスは現在、シリア内戦に介入するロシアの重要拠点となっている。

 ロシアは昨年、アフリカの約50カ国の指導者らを招いて会議を開催。ロシア政府はその目的を、アフリカ諸国に「圧力をかけ、脅迫する」西側諸国の試みに対抗するためとしていた。会議は、軍事技術のアフリカ諸国への売却にもつながった。

 ロシアの軍事アナリスト、ドミトリー・リトフキン氏は、アフリカに基地を建設することは「ロシアが世界の海に帰ってくる」ことを意味すると指摘、「北部、バルト海の艦隊が、インド洋に数カ月間滞在するために、過酷な航海をする必要がなくなる」と強調した。

(ワシントン・タイムズ特約)