邦人47人は無事、ヨルダンのペトラ遺跡で土石流
ヨルダン各地で豪雨による洪水が発生し、ヨルダン政府が9日明らかにしたところによると、少なくとも10人が死亡した。同国南部にある世界遺産「ペトラ遺跡」でも同日、土石流が発生し、国内外の観光客約3500人が避難した。
日本政府によると、土石流発生当時、日本人観光客と添乗員合計47人が遺跡付近におり、一時、十数人と連絡が取れなくなっていたが、在ヨルダン日本大使館は同日、全員の無事を確認した。他に邦人がいないか確認を進めているものの、ヨルダン・メディアは観光客は全員救出されたと報じた
ペトラ付近で降った大雨は、年間の総雨量の3分の1に達したとされ、1963年以来の大雨とされている。
ペトラ遺跡は、砂漠の遊牧民が約2000年前に築いたナバテア王国の都で、岩山の断崖などに、神殿や墓などの巨大建築物が広範囲に点在している。邦人観光客にも人気の高い古代都市遺跡。
1985年にユネスコ(国連教育科学文化機関)の世界遺産に登録された。
(カイロ鈴木眞吉)