米国務長官 パレスチナ議長と会談


エルサレム総領事館再開へ

 中東歴訪中のブリンケン米国務長官は25日、パレスチナ自治区ヨルダン川西岸のラマラで自治政府のアッバス議長と会談し、トランプ前政権が廃止したパレスチナに対する業務を担当するエルサレム米総領事館を再開させる考えを表明した。

5日、ヨルダン川西岸のパレスチナ自治区ラマラで、ブリンケン米国務長官(左)と会談するアッバス自治政府議長(AFP時事)

5日、ヨルダン川西岸のパレスチナ自治区ラマラで、ブリンケン米国務長官(左)と会談するアッバス自治政府議長(AFP時事)

 ブリンケン氏は、総領事館再開が「パレスチナの人々と関わり、支援をする上で重要な手段となる」と述べた。

 ブリンケン氏はまた、イスラエル軍とイスラム根本主義組織ハマスによる交戦で大きな被害を受けたガザ地区への緊急支援として550万㌦(約6億円)、国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)にも3200万㌦(約35億円)を拠出すると明らかにした。米国がテロ組織に指定しているハマスの手に渡らないよう支援するとも述べた。

 これに先駆け、ブリンケン氏は25日、エルサレムでイスラエルのネタニヤフ首相と会談し、今後もイスラエルの安全保障に携わっていくことを強調した。ネタニヤフ氏は、もしハマスが停戦を破れば「非常に強力な対応を行う」と警告した。

(エルサレム 森田貴裕)