パレスチナ 7月議長選を発表


ハマスも歓迎

 パレスチナ自治政府のアッバス議長は15日、評議会(議会)選を5月22日に、議長選を7月31日に実施するとした議長令を発表した。パレスチナ解放機構(PLO)の公式通信社、パレスチナ通信(WAFA)が同日、報じた。

ヨルダン川西岸のパレスチナ自治区ラマラで、選挙管理委員会に議長令を手渡す自治政府のアッバス議長(右)=15日、自治政府提供(AFP時事)

ヨルダン川西岸のパレスチナ自治区ラマラで、選挙管理委員会に議長令を手渡す自治政府のアッバス議長(右)=15日、自治政府提供(AFP時事)

 パレスチナでは2005年3月の議長選、06年1月の評議会選以降、パレスチナの主流派組織ファタハと、ガザ地区を実効支配するイスラム根本主義組織ハマスの対立により選挙が実施されていない。昨年9月24日にファタハとハマスがトルコのイスタンブールで協議し、21年に議長選と評議会選を実施することで合意していた。

 ただ、パレスチナが将来の国家の首都と位置付ける東エルサレムでは、イスラエルが自治政府の活動を禁じており、パレスチナ人の投票を許可しない可能性がある。

 ハマスは声明で、アッバス氏の発表を歓迎し、「これらの選挙がパレスチナの利益につながる」と述べた。

 現在85歳のアッバス氏が再選を目指すのかは、今のところ不明。

 エルサレム 森田貴裕