トルコ建国記念日 イスラム文化伝える「東京ジャーミイ」


近年見学者が増加

モスクの礼拝堂で見学の学生らに説明する下山茂氏(写真、左奥)

モスクの礼拝堂で見学の学生らに説明する下山茂氏(写真、左奥)

 トルコは29日、97回目の建国記念日を迎えた。日本ではあまり接することのないイスラム教を主要宗教とするトルコだが、東京都渋谷区にイスラム、トルコの文化に触れられるイスラム礼拝所のモスク「東京ジャーミイ」がある。近年、見学者も多数訪れており、広報担当の下山茂氏は、「イスラムは平和と平等の宗教」とイスラム教への正しい理解を求める。

 東京ジャーミイは2000年に完成、日本国内では最大級のモスクで、大理石などの資材や内装は「水とセメント以外すべて」トルコから運んできたものという。精緻な彫刻やイスラム独特の幾何学模様をあしらったモスクに、一般の見物客も多く訪れる。

トルコ

 

 2001年の米同時多発テロでイスラム教に対する「ネガティブなイメージ」が一時、広がったものの、近年は授業の一環で訪れる大学生、高校生も多く、下山氏によると「4、5年前から多くなった」という。

 「多文化共生論」という授業の一環でモスクを訪れたという多摩大学グローバルスタディーズ学部(神奈川県藤沢市)3年生の高橋志都さんは、モスクでの礼拝を見学した後、「過激なイメージのイスラム教だが、とても穏やかで印象が変わった」と述べた。

1938年に建設された「東京ジャーミイ」の前身「東京回教礼拝所」(東京ジャーミイ提供)

1938年に建設された「東京ジャーミイ」の前身「東京回教礼拝所」(東京ジャーミイ提供)

 下山氏によると、この地に最初にモスクができたのは1938年、「ロシア革命後、モスクに火を付けられるなどの宗教迫害を逃れて移民として日本に入ってきたタタール系トルコ民族のイスラム教徒らが、日本政府の支援を受けて建設した」ものという。

 モスク建設は「当時の日本を取り巻く状況をよく表している」と下山氏は指摘する。