イラン 首都近郊に新たな核施設
反体制組織が公表
イランは首都テヘラン近郊に新たな核開発施設を設置、核爆弾の開発、製造を極秘に進めている――イランの在外反体制派組織「国民抵抗評議会(NCRI)」が明らかにした。
NCRIはイラン政府内からの情報として、首都テヘラン東部のソルヘヘサールにこれまで知られていなかった兵器開発施設が見つかったとしており、NCRI米代表部のアリレザ・ジャファルザデ副所長は16日の会見で「新たな施設は、イランの核開発計画を継続するために建設された」との見方を明らかにした。
ジャファルザデ氏がワシントン・タイムズに語ったところによると、この施設は最新のもので、「防衛革新研究機関(SPND)」が管理している。SPNDの実態はよく分かっていないが、米政府は昨年、関連する14人と17組織に制裁を科している。
ここでは、地下核実験関連の作業も進められており、「核兵器製造のための予備爆発と地震計による記録」が行われているという。ジャファルザデ氏は「イランは、ロシアから軍用レベルの高感度地震計を極秘に、非合法で入手した」と指摘した。
NCRIが示した衛星写真によると、施設の近くには別の核関連施設「ホジル」がある。ホジルは、イラン最大の弾道ミサイル製造複合施設であり、二つのミサイル開発企業、イラン軍航空宇宙部門の司令本部がある。6月にここで原因不明の爆発があり、イラン当局はガス漏れと説明しているが、イスラエルによるミサイル攻撃との見方が強い。
NCRIはかつて米政府にテロ組織に指定されていたが、現在はイラン内部からの情報を米政府に提供しており、2002年にイランが核開発計画を進めていることを初めて明らかにした。
(ワシントン・タイムズ特約)