800日間のサード論議、政府は説明責任果たせ


韓国紙セゲイルボ

 カーチス・スカパロッティ韓米連合司令官(当時)がサード(高高度防衛ミサイル=THAAD)の韓半島配置の必要性に言及して議論は始まった。以後、約800日が流れた先月8日、韓米両国が韓半島サード配置決定を発表した。

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韓国軍と合同演習を行う米軍=2015年3月、韓国南東部浦項(EPA=時事)

 一部の国民は強く反発している。サード配置地に決定した慶尚北道星州郡の農民は強力に反発する。マクワウリ畑を耕しながら、反対の声を上げている。「サード配置反対=安保不感症」という古ぼけた理念論争もむずむずと這い出してきた。

 サード配置に対する賛否や軍事的効用性はここでは触れない。800日間進められたサード論議で政府と国民の間に十分な意見交換がなされなかった点を挙げたいのだ。

 政府はこれまでサード配置に対する米国の「要請も協議も決定もない」という「3NO原則」を守ってきた。ところが突然、サード配置を決めて発表した。公聴会は1度も開かなかった。4月の国会議員選挙でも争点とはならなかった。

 サード配置決定以後、中国は反発している。一部では安保イシューを政治理念化している。

 政府は最善を尽くしてサード配置について周辺国と国民に説明して理解を求めなければならない。星州郡の農民と虚心坦懐な対話も必要だ。高地配置など第3の代案も排斥せずに、国会批准同意も急いではならない。サードの最終配置はこれらすべてのものが終わった後になされなければならない。

(廉柔燮(ヨムユソプ)記者、8月1日付)

※記事は本紙の編集方針とは別であり、韓国の論調として紹介するものです。