社会主義退治した英ユダヤ人
佐藤 唯行 2018/4/15 Viewpoint|欧州 [会員向け]
獨協大学教授 佐藤 唯行
1970年代、英国は限りなく社会主義に近い国だった。人々の暮らしに関わる大企業は国営で、不振に陥っても潰(つぶ)れる心配はなかった。労働者は勤労意欲を失い、サービスは低下した。低迷する英経済は「英国病」と揶揄(やゆ)されたほどだ。打開したのはサッチャー首相(79~90年)だ。新自由主義と呼ばれる彼女の政策はわが国にも導入され、中曽根政権の「三公社」民営化、小泉政権の郵政民営化として結実した。
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