蔡英文氏リードも中国の介入警戒


世日クラブ

平成国際大学教授 浅野和生氏が台湾総統選展望

 世界日報の読者でつくる世日クラブ(会長=近藤讓良〈ゆずる〉・近藤プランニングス代表取締役)の定期講演会が15日、都内で開かれ、平成国際大学教授の浅野和生氏が「蔡英文vs韓国瑜 どうなる台湾総統選」と題して講演した。

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講演する平成国際大学教授の浅野和生氏=15日、東京都文京区の文京シビックセンター(加藤玲和撮影)

 浅野氏は、来年1月に行われる台湾総統選について、民進党の蔡英文氏は、中国やアメリカを過度に刺激しない「現状維持」を望む若者を中心とした層から厚い支持を得ており、「勝てる要素が構造的にある」とし、加えて、アメリカからの支持や、昨今の香港情勢による世論の追い風があると指摘。

 一方で「台湾で放送されているテレビ局の8割は中国系の勢力であり、昨年の高雄市長選では、SNSなども利用して、国民党の韓国瑜を市長に押し上げた」と説明。「現状では蔡英文氏がリードしているが、中国の介入に警戒しなければならない」と強調した。

 また浅野氏は、今年の9月16日にソロモン諸島が、20日にキリバスが、台湾と断交し、中国との国交を樹立したことに触れ、「ソロモンとキリバスは、ハワイ(アメリカ)からオーストラリア、インドと日本を結ぶ『セキュリティーダイヤモンド』と呼ばれる、自由で開かれたインド太平洋の核を成す部分をバサッと分断する場所を占めている」と、中国の海洋進出に警笛を鳴らした。

 講演に先立ちあいさつした世日クラブの近藤会長は、「香港のデモは治まる気配が全くなく、まだまだ勢いがある。きょうの香港、あすの台湾、そしてあさっての沖縄と、安全保障上大変な危機に直面しているということを日本人は考えなければならない」と述べた。