台湾の自由維持を強調 国慶節の祝賀レセプション


 中華民国(台湾)建国を祝う108回目の国慶節祝賀レセプション(台北駐日経済文化代表処主催)が8日、東京都内のホテルで行われた。あいさつに立った謝長廷代表は中国が一国二制度を台湾に迫っていることに触れ、「香港の反対運動を見て、大多数の台湾人は自由と民主主義の後退を招く制度による統一を望んでいない」と強調した。

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レセプションであいさつする謝長廷代表 8日夜、東京都千代田区(桑原孝仁撮影)

 また、言論の自由が保障されていることや国民による直接投票で総統を選んでいることを指摘した上で、「台湾は小さい国だが、国民一人一人が幸せに生きられる民主国家であることはわれわれの誇り」と語ると、会場から大きな拍手が湧き起こった。

 日台関係については、地方交流、民間交流、災害時の助け合いによって、「両国国民の心理的な距離は近くなった」と指摘。特に災害時の助け合いについて、互いに率先して支援し合う姿を「善の循環」と表現し、「世界にも類を見ない良い関係が築かれている。この良好な関係を末永く次の世代にも伝えたい」と語った。

 このほか、日本が環太平洋パートナーシップ協定(CPTPP)を主導している点についても「台湾の生存と経済発展にとって極めて重要」と高く評価した。