ウイグルは国連でなく米国と交渉を
日本ウイグル協会の学習会
戦争学研究家 上岡龍次氏が講演
中国政府によるウイグル人への弾圧問題について、日本ウイグル協会(イリハム・マハムティ代表)は25日、戦争学研究家の上岡龍次氏を招いた学習会を都内で開いた。上岡氏は「ウイグル人の人権が無視される原因と対策」と題して講演し、「国連は(第2次世界大戦の)戦勝国のための組織であり、チベットやウイグルのために動く機関ではない。ウイグルは国連でなく、米中貿易戦争で中国と対立する米国と独自交渉するのが最善だ」と強調した。
上岡氏は現在の国連を「冷戦時代の米国とソ連の対立によって機能不全に陥った。その結果、国連は出資者のために動くようになり、中国共産党のウイグル人弾圧を事実上黙認する組織になった」と説明。中国の防御壁となった国連をデモやネット上などで批判すべきだと主張した。
さらに米国とイランの対立についても触れ、「イランは一帯一路の陸路・海路の重要なポイント。もし米国が攻撃してイランがつぶれれば、習近平(国家主席)が進める一帯一路政策は無価値になり、習近平派が政権を失うことも起こり得る」と、イラン情勢がウイグル人に大きな影響を与えると指摘した。