中国の華僑逮捕を許すな 郭文貴後援会が会見
中国共産党の要人らの汚職疑惑を告発し、米国に亡命を求めている中国の実業家・郭文貴氏を支援する「日本支持郭文貴爆料後援會」(郭文貴後援会)の世話人・相林氏が13日、東京・有楽町の外国特派員協会で記者会見し、中国当局が国外の中国人、華僑らに対して大使館、領事館を通じた監視を強めていることを指摘した。
中国への帰国や訪問の際に日本国籍を持つ華僑が逮捕されるケースもあり、相氏は、同後援会の調べで「関東地方に6人、関西地方11人、北海道2人、九州にもいるが人数は不明だ」と報告した。汚職摘発運動の証拠を得る目的などが背景にあり、拘束期間は2カ月から半年程度で短く、逮捕の口止めと日本での行動の報告が釈放の条件とされるという。
また相氏は、外国に情報を流したとして、名古屋総領事館の葛広彪氏が昨年6月に北京で逮捕されたほか、大阪領事館の領事2人が逮捕されたと指摘。その他、各国で「逮捕された中国外交官は何人もいる」と述べ、当局の国外での締め付けが増していると訴えた。
また、郭氏がネット上で証言している情報を調査し、10月下旬の中国共産党大会まで反腐敗運動の先頭に立ち政治局常務委員だった王岐山氏について、「近く副主席になるとか言われているが、王岐山は逮捕されるだろう」と予測。反腐敗の実態は権力闘争だけでなく、「没収した資産を自分のものにする」という側面もあるとした。
相氏は、「逮捕されている華僑は日本国籍の人もいる。内政干渉であり、許してはならない」と呼び掛けた。同後援会は郭文貴氏が所有する膨大な秘密資料を暴露(爆料)することで、中国の民主化を推進するとしている。