ミャンマーを通り過ぎた日英
金子 民雄 2015/12/17 Viewpoint|アジア・オセアニア [会員向け]
多難なスー・チー党首
歴史家 金子 民雄
2015年11月8日、ミャンマーの総選挙が何十年ぶりかで行われ、アウン・サン・スー・チー党首の率いる最大野党(国民民主連盟NLD)が勝利を収めた。東南アジアにも新しい時代が訪れたようである。いまでは南アジア一帯を東南アジアと呼ぶが、第2次大戦前までは専ら南方とか南洋といっていた。これが戦中には大東亜と呼ばれるようになった。この呼称をめぐって中国側から強く批判を受けた。軍国主義日本を象徴するものだという。これは中国人なら分かるだろうが、東亜とは東アジアのことだ。東南アジアは新しい造語であり、西欧人の使っていたせいぜい数十年の歴史しかない。
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