米露印引きつけ中国牽制するベトナム


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 ビーチリゾート地ニャチャンの南方60キロにあるベトナム最良の港湾の一つ、カムラン湾は真っ白い砂が目に眩しい。

 湾の入り口は1・2キロと狭いが、北側の細長いカムラン半島と南側のビン・ハイ半島に挟まれる格好の内部は広く、水深も12メートル以上と大型船寄港も可能だ。

 日露戦争では1905年4月にウラジオストクを目指して東航するバルチック艦隊が石炭補給を求めた地だ。大東亜戦争では日本海軍が使い、ベトナム戦争では米海軍基地として機能したが、終戦後はソ連海軍が活用した。そのロシア海軍も2002年に撤退。同湾は歴史の表舞台から立ち消えたかに見えた。


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