沖縄うるま市長選、翁長氏支援の新人破る
保守系現職が3選
任期満了に伴う沖縄県うるま市長選が23日、投開票され、現職の島袋俊夫氏(64)=自民、公明推薦=が、翁長雄志知事の支援を受けた無所属新人で元県議の山内末子氏(59)=民進、共産、自由、社民推薦=を破り、3選を果たした。投票率は60・70%。
島袋氏は2期8年間で、港湾地区の埋め立てで9000人以上の雇用を創出するなど景気回復、雇用拡大政策を推進し、大幅に失業率を改善させた手腕が評価された。今年度から中学卒業までの子供の医療費無料化も実現し、子育て世代にも幅広く支持された。
山内氏は、翁長知事を支持する革新系の「オール沖縄」の支援を受け、同市初の女性市長誕生を訴えたが、高校卒業までの医療費や学校給食の無料化などの財源確保の不透明感を拭うことができなかった。米軍普天間飛行場(宜野湾市)の名護市辺野古への移設反対など、反基地の訴えも市民には届かなかった。
島袋氏は「冷静に着実に(実績を)積み上げた結果だと思う」と当選の喜びを語った。
これで翁長氏が支援した市長候補は、昨年1月の宜野湾市長選から4連敗。一方、安倍政権を支持する市長は11人中9人を維持した。中道保守陣営としては、来年1月の名護市長選、11月の知事選に向けて弾みをつけた形となった。