在沖米軍司令官、対北ミサイルで日米韓連携を
在沖基地の日米統合運用も提案
在沖縄米軍トップのニコルソン四軍調整官(中将)は8日、沖縄県北谷町のキャンプ瑞慶覧で記者会見し、北朝鮮が日本海に向けて弾道ミサイル4発を発射した問題について、「憂慮すべきこと」とした上で、日米韓連携の重要性を強調した。
ニコルソン氏は、北のミサイル開発について「射程の向上については心配している」としながらも、在日米軍基地が訓練の標的とされたことについては、「想定できることをすべて検討して対応している」と述べ、在日米軍の強固なミサイル防衛態勢を強調。さらに、「日米同盟、米韓同盟が地域の安定に貢献している」と指摘し、日米韓の連携強化を訴えた。
尖閣諸島防衛にも触れ、「緊急事態に対応する訓練はできている」とした一方で、「制限を掛けられて必要な訓練ができない場合、有事に対応することが困難になる」と述べ、騒音を伴う飛行や夜間訓練の実施に理解を求めた。
また、「個人的見解」と前置きした上で、横田基地と横須賀基地を例に挙げ、「本土の米軍基地はすべて自衛隊と統合している」と指摘し、在沖米軍施設のすべてを自衛隊と共同使用する日米統合運用が望ましいと述べた。
普天間飛行場(宜野湾市)のキャンプ・シュワブ(名護市辺野古)沖への移設については、日米両政府が確認した上で、首脳会議で「唯一の解決策」と約束したと指摘。普天間飛行場を返還する「唯一の方法」だと訴えた。