大嘗祭への公費支出に異議
秋篠宮殿下の御誕生日会見 「聞く耳持たず残念」
秋篠宮殿下は30日、53歳の御誕生日を迎えられた。これに先立ち、同妃紀子殿下(52)と宮邸で記者会見し、皇太子殿下が即位後に臨む大嘗祭への公費支出について「(手元金の)内廷会計で行うべきだ」と異議を唱え、「身の丈に合った儀式」とするのが本来の姿ではないかとの考えを示された。
こうした考えは宮内庁の山本信一郎長官らに伝えたが、「話を聞く耳を持たなかったことは非常に残念だった」と苦言も述べられた。
大嘗祭への公費支出をめぐっては、宗教的色彩が強い儀式であるため、憲法が定める政教分離に反するとの批判がある。ただ、来年11月の大嘗祭では平成初めの前例を踏襲し、公費である宮廷費を支出することが決まっている。
秋篠宮さまは会見で、代替わりの行事に関する記者の質問に「宗教色が強い大嘗祭を国費で賄うことが適当かどうか」「すっきりしない感じは今でも持っています」と発言。大嘗祭は「一度きりの大切な儀式」としつつ、前回も公費支出には反対の立場だったと話された。
会見では、今後の抱負や平成時代の感想、長女眞子殿下(27)の御結婚などについても考えを語られた。天皇、皇后両陛下への思いを問われると、「常に笑いのある温かい家庭を築いてくださいました。そのことに感謝をしたい」と述べられた。