両陛下、被災者お見舞い


「体に気を付けて」

 天皇、皇后両陛下は15日、震度7を観測した9月の北海道地震で大きな被害を受けた北海道厚真町を日帰りで訪れ、被災者らを見舞われた。被災者に両陛下は「体に気を付けて」などと声を掛け、気遣われた。

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天皇、皇后陛下が被災者や救助に尽力した人たちに声を掛けられた=15日午後、北海道厚真町(代表撮影)

 両陛下は同日午前、羽田空港を特別機で出発し、午後に新千歳空港に御到着。空港からはマイクロバスで移動し、厚真町の福祉施設で高橋はるみ知事から被災状況などについて説明を受けた。その後、土砂崩れを起こした山々の様子も視察された。

 視察後は施設に戻り、集まった被災者や救援活動に当たった関係者ら計42人と懇談された。仮設住宅に住み始めた被災者に対し、天皇陛下は「お体の具合は」、皇后陛下は「落ち着かれましたか。寒くないですか」などと話し掛けられた。

 自治会長を務める男性に対し、天皇陛下は「被災された方に力を尽くされたんでしょうね。ご苦労さまでした」とねぎらわれた。中には、阪神大震災で被災した女性もおり、皇后陛下が手を握り「大変なことでしたね」と話し掛けられると、女性が涙ぐむ場面もあった。

 一方、両陛下は同日、被災者支援のため、宮内庁の山本信一郎長官を通じて北海道に対し金一封を贈られた。

 9月6日に発生した北海道地震では、土砂崩れなどで41人が死亡し、うち厚真町では36人が亡くなった。