両陛下、愛媛・広島御見舞い
豪雨被災地、ヘリ使い
天皇、皇后両陛下は21日、西日本豪雨で大きな被害を受けた愛媛県西予市と広島県呉市を御訪問し、被災者のお見舞いをされた。14日には岡山県倉敷市を訪れており、被災3県を全て訪問されたことになる。
特別機で松山空港に到着した両陛下は午後2時前、陸上自衛隊のヘリコプターで西予市の野村運動公園に。58世帯が入居する公園内の仮設住宅前で、被災者のほか、復興に尽力した警察、消防、自衛隊、ボランティアの県立野村高校生徒ら計約100人と約20分間、立ったまま懇談された。
天皇陛下は仮設住宅で暮らす5歳と3歳の女の子の手を握り、自宅が2階まで水に漬かったという父親の小玉和矢さん(33)に「お子さんが小さいから気を使われたでしょうね」と話された。
これに先立ち、公園近くの乙亥会館を訪れた両陛下は、「大変な目に遭われたのですね」と管家一夫・西予市長を気遣った。会館前では、出迎えた約500人の住民らに歩み寄り、陛下は中学1年の兵頭縞さん(13)に「お家はどうでしたか」と尋ねられていた。
両陛下は広島県呉市でも、天応応急仮設団地で暮らす被災者ら計約80人と面会。陛下は「ずいぶん怖い思いをされて」と一人一人をねぎらい、「命からがら避難しました」と涙ぐんで話す女性もいた。皇后陛下は生後6カ月の赤ちゃんを抱いた女性に、「よくお守りになりましたね。健やかに大きくなれますように」と優しく声を掛けられていた。両陛下は再びヘリで松山空港に戻り、午後7時ごろ特別機で帰京された。