皇后陛下、最後の「給桑」される


純国産種の蚕「小石丸」に

 皇后陛下は21日、皇居内の紅葉山御養蚕所で、蚕に餌の桑を与える「給桑」をされた。来年の天皇陛下の退位に伴い、皇后陛下にとって最後の養蚕作業の一環。純国産種の「小石丸」に桑を与えながら、一緒に作業する職員に「きのうも子供たちがたくさん(桑の実を)摘んで持って帰りました」などと笑顔で話された。

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皇后陛下は藁蔟(わらまぶし)づくりをされた=21日午前、皇居・紅葉山御養蚕所(宮内庁提供)

 小石丸が繭を作る場所となる「藁蔟(わらまぶし)」を編む様子も報道陣に公開。器具を使って器用な手つきで真剣に編まれた。古い物を残したいとの皇后陛下の意向で、昔ながらのわらでできた蔟を毎年一つずつ編んでこられた。

 明治天皇の皇后の昭憲皇太后以来、皇室では歴代の皇后が養蚕を行い、皇后陛下は1990年に香淳皇后から引き継がれた。陛下の退位後は、新皇后となる皇太子妃雅子殿下が養蚕を引き継がれる。