天皇陛下、中国首相と御会見
92年の訪中やトキ話題に
天皇陛下は10日午前、公賓として来日した中国の李克強首相と皇居・御所で会見された。陛下と中国要人との会見は、2010年6月の温家宝首相(当時)以来。
宮内庁によると、李首相は午前10時ごろ御所に到着。天皇陛下と握手を交わし、「お会いいただき光栄に思います」とあいさつした。陛下は「両国の友好親善関係が増進することを希望します」と述べられた。その後、通訳を介して約20分間、和やかに懇談された。
陛下は1992年の訪中を振り返られ、「中国の人々の温かい歓迎を受けたことを懐かしく思い出します」と言及。李首相は「日中関係において極めて重要な出来事で、中国人民は今でもよく覚えています」と応じた。
李首相が今回、日中関係改善の象徴としてトキのつがいを日本に提供すると表明したことも話題に。陛下は「トキはニッポニア・ニッポンという学名のある鳥ですが、日本では一時絶滅しました」と話され、中国側の配慮に感謝の意を伝えたという。