「水による幸福の世紀に」 皇太子殿下が基調講演される


ブラジル・世界水フォーラム

 【ブラジリア時事】ブラジル滞在中の皇太子殿下は19日午後(日本時間20日未明)、首都ブラジリアで開催中の国際会議「第8回世界水フォーラム」で基調講演し、「21世紀は水による繁栄、平和そして幸福の世紀であったと後世の人々に呼ばれることとなるよう願っています」と呼び掛けられた。

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皇太子殿下は第8回世界水フォーラムで基調講演をされた=19日午後、ブラジリア(時事)

 来年5月1日に即位を控え、皇太子の立場での同フォーラム出席は今回が最後となる。

 皇太子殿下はテメル大統領主催の昼食会の後、同フォーラムの水と災害に関する会合に出席。「繁栄・平和・幸福のための水」と題し、自ら撮影した写真や資料を示しながら、30分余りにわたって英語でスピーチされた。

 山梨県にある「三分一湧水」をはじめ、自ら視察した国内外の事例を挙げながら、水が人類の繁栄と平和に果たしてきた役割について解説。国際社会の結束した水災害への対処や、歴史に学んで行動を起こすことの重要性を訴えられた。

 講演の最後には、水をめぐる問題について「引き続き、私も強い関心を持って見守っていきたいと思います」と表明。ポルトガル語で「ご静聴ありがとうございました」とあいさつされると、会場から大きな拍手が湧いた。

 同日夕には大統領府を訪れ、テメル大統領を表敬訪問。続いて、ブラジリア市内のレストランで同行した記者団の取材に応じ、「水問題を解決することが平和につながるという、最近の世界の動きを肌で感じることができました」とこの日の感想を語られた。