眞子殿下、ブータンから御帰国
「幸せの国」で友好深める
秋篠宮殿下御夫妻の長女眞子殿下(25)は8日、1週間にわたるブータンでの公式日程を終え、無事帰国された。滞在中は英国留学で培った語学力を生かし、王族をはじめブータンの多くの人々と通訳抜きで御交流。婚約の正式発表を控えて注目が集まる中、両国の友好関係をさらに深める意義深い旅となった。
語学力生かし通訳抜きで御交流
◇「太陽を連れてきた」
「国民総幸福量」(GNH)という独自の指標を掲げ、国民の幸せを増加させることを国家の使命と位置付けるブータン王国。大学時代の同級生小室圭さん(25)と婚約の準備が進む眞子殿下の「幸せの国」訪問は出発前から大きな関心を集め、多くの報道陣が日本から同行した。
眞子殿下は5月31日に羽田空港を出発し、丸1日かけてブータンに御到着。現地ではサイクロン接近による悪天候も心配されたが、ジェツン・ペマ王妃が「(眞子殿下が)太陽を連れてきてくださった」と表現したほど、滞在中は心地よい快晴の日が続いた。
◇「友好と敬意」随所に
ブータンのメディアは連日眞子殿下の動向を大きく伝えたが、現地でとりわけ注目されたのは、2日夜の式典での「お言葉」だった。眞子殿下は正確な発音の英語で歓迎への謝意を伝え、両国の友好の歴史や皇室とブータン王室の親密な関係などを紹介。現地紙は「訪問は幼いころからの夢」などの見出しで詳報し、王族にも「とても感動的だった」と評判だったという。
眞子殿下は滞在中、振り袖から民族衣装の「キラ」まで一日に何度も装いを替えながら、「花の博覧会」など多くの行事に臨まれた。紀子殿下が20年前に先代国王から贈られたキラを着て王族と交流したり、ブータンの国花と同じ青い花があしらわれたスカートやイヤリングを選んだりと、行事の雰囲気に合わせるだけでなく、相手国への敬意と両国の友好を示す工夫が随所に表れていた。
◇婚約準備本格化へ
眞子殿下の婚約の正式発表は今夏にも行われ、挙式は来年が想定されている。国家間の友好という大役を担う海外公式訪問が無事終わり、眞子殿下の結婚への動きは今後さらに本格化していく見通しだ。
眞子殿下はブータンの国立弓技場で伝統のダーツ競技に挑戦した際に、十数㍍離れた的に4投目で見事命中させた。先代国王や王族らとの昼食会ではこのことが吉兆として話題に上り、ある王族は眞子殿下にこう伝えたという。「きっと願い事がかないますよ」