両陛下、大槌町の魚市場を御視察
山田町も御訪問、住民と交流
岩手県を訪問中の天皇、皇后両陛下は29日、東日本大震災の津波で全壊した後に復旧した大槌町の魚市場「新おおつち漁協地方卸売市場」を視察された。
両陛下は水揚げされたサバやイナダなどの仕分け作業の様子を御見学。震災後、新たに開発した「サケつみれ」などの水産加工品が好評だと説明を受けた天皇陛下は、「試みが良い成果を上げて本当に良かったですね」とほほ笑まれていた。
両陛下は続いて、同様に津波の被害を受けた山田町に移動し、7月に開設した公共施設「山田町ふれあいセンター」を御視察。両町では小雨が降る中、歓迎のため集まった住民と交流し、天皇陛下は一人ひとりに「震災の時は大変でしたね」「どうぞ元気でね」と声を掛けて回られた。
その後大槌町のホテルに戻った両陛下は、海に面した庭園に植えられたハマギクの花を観賞された。海岸や岸壁に咲くハマギクには「逆境に立ち向かう」という花言葉があり、復興の象徴とも捉えられている。