初の「山の日」、記念式典 皇太子殿下御一家も御出席


 今年から8月11日が国民の祝日「山の日」になったことを記念する式典が同日、長野県松本市の上高地で開かれた。オーストリアやスイスなど山に関係の深い国の大使館関係者を含め、約400人が参加。皇太子殿下御一家も出席された。

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皇太子殿下御一家は、「山の日」記念全国大会出席後、上高地の河童(かっぱ)橋付近で大会に参加した小学生らと言葉を交わされた=11日午前、長野県松本市

 山の日は「山に親しむ機会を得て、山の恩恵に感謝する」日として、2014年に制定された。山を対象とした祝日は世界で初めて。

 あいさつに立った皇太子殿下は、1967年に天皇、皇后両陛下と上高地を訪れた思い出に触れ、「『山の日』が明るく豊かな『山の未来』を創造する第一歩となることを願っております」と述べられた。

 長野県にゆかりのある宇宙飛行士の油井亀美也さんと指揮者の小澤征爾さんもビデオメッセージを寄せた。油井さんは「山の中を歩いて、山が与えてくれる恩恵や、自然をどのように守ればいいかを考えてほしい」と呼び掛けた。

 皇太子殿下は登山が趣味で、式典後には御一家で上高地を御散策。登山客と交流したり、穂高連峰を背景に記念写真を撮ったりして楽しみ、11日夜に帰京された。