きょうから令和元年。新元号は1カ月前に…
きょうから令和元年。新元号は1カ月前に決定した。この期間、全国各地で新元号にちなんだイベントが行われ、大いに世間の口に上った。それを冠した商品などもわれ先にとお目見えし、既になじみの感がある。
平成は30年余りだったから、年齢がそれ以上の人は昭和、平成、令和の三つの御代を生きることになる。自分の人生が3時代に及ぶというのはすごいことのように思うし、何か偉くなった気分でもある。
「ホップ、ステップ、ジャンプ」や「序破急」など、三つの段階を示す言葉は多い。それに当てはめれば、戦後の昭和時代は、主権回復後に新たに国際社会の一員となり、欧米に伍(ご)する経済力を付けるよう励んだ。
平成は大国として、国際社会の模範的なメンバーとなることに力を注いだ。3段階目の令和では、国連安保理常任理事国入りを果たして国際社会の有力なリーダーとなることを目指し、指導力を発揮することが願われる。
特に悪化する地球環境問題の分野では、その解決のためにイニシアチブを取りたい。わが国には国内外での実績、高い技術力がある。6月に大阪市で開かれる20カ国・地域(G20)首脳会議では、環境問題が大きな議題の一つであり、日本が力を尽くすきっかけになるだろう。
時間の流れは目には見えない。しかし、その中で宇宙全体は区切りを付けながら発展を続けている。新しい時代の門出に、身も心も引き締まる思いである。