浅野 和生
平成国際大学法学部長。慶應義塾大学大学院法学研究科修了、博士(法学)。日本選挙学会理事、日本法政学会理事。著書に『親台論』(ごま書房新社)、『1895-1945 日本統治下の台湾』(展転社)など。
辛亥革命110年と中華民国(台湾)国慶節
平成国際大学教授 浅野 和生 国際社会に「台湾」を強調 「中華人民共和国」とは別の国 今から110年前、1911年10月10日の武昌蜂起をきっかけとして、12年1月1日、孫文を初代臨時大総統とする中華民国が成立した。そ…
南太平洋島嶼国の水没対策支援を
平成国際大学教授 浅野 和生 津波対策の技術持つ日本 中国に代わるプレゼンス示せ 太平洋・島サミットは、1997年に第1回会議が「日・南太平洋フォーラム首脳会議」として実施されてから3年に1回開催され、去る7月2日が第…
台湾認識めぐる日中の同床異夢
平成国際大学教授 浅野 和生 “中国の統治圏外”と茂木氏 WHO参加促す参院決議で表明 5月上旬まで、国内の新型コロナウイルス感染拡大を完全に抑えこんでいた台湾で、その後、感染が急拡大し死者が増加する事態となった。する…
「台湾海峡両岸」問題の平和的解決とは
平成国際大学教授 浅野 和生 併合諦めない共産党政権 「中国解体」というシナリオも 去る4月16日、ワシントンでの日米首脳会談で菅首相とバイデン大統領は「新たな時代における日米グローバル・パートナーシップ」と題する共同…
「大英帝国の矜持」示した英統合戦略
平成国際大学教授 浅野 和生 「世界的人材の磁石」目指す 日本政府も統合的ビジョン示せ 去る3月16日、英国保守党のボリス・ジョンソン首相は、「大競争時代の全地球的英国」と題する安全保障、国防、対外発展と外交の統合戦略…
ボイコットすべき冬季北京五輪
平成国際大学教授 浅野 和生 自由世界が独自の大会を ベルリン五輪の轍踏まぬため 2022年2月、北京での冬季オリンピックが成功すれば、中国による新型コロナウイルスに対する勝利と、習近平の「中華民族の偉大な復興の夢」が…
中国との3声明を換骨奪胎した米国
平成国際大学教授 浅野 和生 「一つの中国」有名無実化 「日台交流基本法」の制定期待 今からおよそ半世紀前、1972年2月28日の米中「上海コミュニケ」で、中国は「中華人民共和国政府は中国の唯一の合法政府であり、台湾は…
継承される「インド太平洋」構想
平成国際大学教授 浅野 和生 覚悟求められる菅内閣 地域安保の柱たるべき日本 バイデン米大統領は、1月28日の菅首相との初の電話会談で、「自由で開かれたインド太平洋」構想の維持を表明した。昨年11月にバイデン氏は「安全…
新たな年に米国の強大化を願う
平成国際大学教授 浅野 和生 中国の世界君臨阻むため 日本は可能な限り対米支援を 去る12月26日、英国の調査研究機関「経済・ビジネス研究センター(CEBR)」が世界193カ国の2035年までの経済予測を公表した。 2…
欧米の支援不可欠な香港民主派
香港では国家安全維持法(国安法)の施行に伴い、政治的な締め付けが強まったことで一部の急進民主派は海外に逃れ、特に旧宗主国・英国で移民受け入れや欧米からの支援を取り付ける動きが加速している。香港の自決権を求める香港衆志(…
参院選「一票の格差」合憲の意味
平成国際大学教授 浅野 和生 47都道府県体制の再編を 菅内閣は明日の国家像を示せ 11月18日、2019年参議院通常選挙の「一票の格差」について、最高裁大法廷は合憲の判断を下した。マスメディアは、裁判の趣旨に沿った法…
蔡総統の「バトル・オブ・タイワン」演説
平成国際大学教授 浅野 和生 香港の戦いは終わった これから台湾の戦いが始まる 10月10日、例年のごとく、台湾の蔡英文総統は中華民国の双十国慶節で国民にメッセージを発したが、今年の蔡英文演説は、「バトル・オブ・タイワ…
新首相に日米台関係の強化期待
平成国際大学教授 浅野 和生 「インド太平洋構想」推進を 中国共産党と対決できる政権に トランプ米政権による一連の対中政策演説の嚆矢(こうし)としてオブライエン安全保障担当大統領補佐官は6月24日、過去のアメリカの対中…
バイデン氏は「認知症」?
著しい失言、物忘れ有権者に懸念広がる 米大統領選まで3カ月を切る中、民主党の候補指名を確実にしているバイデン前副大統領(77)の「認知症」疑惑に注目が高まっている。最近、同氏の失言や物忘れ、言い間違いが著しいことから、…
中国に共産主義体制変革促す米政権
平成国際大学教授 浅野 和生 「超限戦」真っ只中の米中 周到だった一連の米閣僚演説 トランプ米政権の対中国政策の発表は、実に周到だった。 5月28日に中国の全国人民代表大会が、香港「一国二制度」の弔鐘を鳴らす「国家安…
韓国瑜・台湾高雄市長リコールの歴史的意義
平成国際大学教授 浅野 和生 脱中国化」へ向かう台湾 対中政策見直し迫られる国民党 台湾の高雄市長、国民党の韓国瑜に対するリコール投票(6月6日)の結果、罷免賛成票93万9090、反対票2万5051、圧倒的多数で市長罷免…
コロナ禍の下での選挙実施の愚
平成国際大学教授 浅野 和生 英はロンドン市長選延期 選挙戦や投票への悪影響懸念 3月13日、11日に衆議院内閣委員会で審議入りした「改正新型インフルエンザ等特別措置法」が3日間の審議を経て成立した。同法は「新型インフ…
台湾の新型コロナ対策に学べ
平成国際大学教授 浅野 和生 いち早く人的往来を断絶 冷静な判断力と決断・実行力 4月も最後になって、東京都の新型コロナウイルスによる新たな感染者数が、2桁となり、5月第2週に7日連続で2桁となったことは朗報であった。…
WHOにおける中国の呪縛を解け
平成国際大学教授 浅野 和生 台湾の常時参加実現を 中国びいきが情勢悪化に拍車 新型コロナウイルス(COVID―19)に対する世界保健機関(WHO)テドロス事務局長の言動は、当初から中国に傾斜しており、不適切であった。…
新型コロナウイルス禍と台湾
平成国際大学教授 浅野 和生 中国との心理的距離拡大 共産党政府の冷酷さに慄然 台湾の新型コロナウイルス対策は、迅速にスタートし、早くから徹底的に行われた。日本ではまだ新聞紙上に第一報すら出ていなかった1月2日、衛生福…
蔡英文総統の「独立台湾」宣言
平成国際大学教授 浅野 和生 「中華民国台湾」は既に国家 日本は台湾の現実を直視せよ 今から15年前の2005年3月14日、中国は第10期全国人民代表大会第3回会議で「反国家分裂法」を制定した。すなわち、「祖国統一の大…
台湾への武力使用反対決議を
平成国際大学教授 浅野 和生 国会に対中牽制を求む 平和主義国家日本の姿勢示せ 1年前、2019年1月2日、中国の習近平国家主席が、「台湾同胞に告げる書40周年」の重要演説において、台湾を「一国二制度」で統一しようとす…
中華民国の台湾移転70年を寿ぐ
平成国際大学教授 浅野 和生 大陸中国との分離は幸運 自由と民主主義定着した台湾 「中共に渡すよりも 台灣は日本に還せ」とアメリカ上院外交委員長のトム・コナリー上院議員が語った、とは1949年12月31日の読売新聞夕刊…