ベネズエラ、大統領選の日程を延期
4月から5月へ、混乱続く
南米ベネズエラの全国選挙評議会(CNE)は1日、4月22日に予定していた大統領選挙を5月20日に延期したと発表した。
反米左派マドゥロ大統領の任期満了に伴う大統領選挙では、日程などをめぐる混乱が続いている。選挙は当初、今年12月に予定されていたが、ベネズエラの中央選管に当たるCNEは選挙の前倒しを発表、野党連合「民主統一会議(MUD)」からの強い抗議にもかかわらず、日程変更を強行していた。
選挙日程の前倒しに対し、ブラジルやペルー、アルゼンチンなど米州連合の加盟各国は「非民主主義的だ」などと批判。野党連合側は「公正な選挙が保障されない」として大統領選挙のボイコットを決めていた。
こうした中、ファルコン元ララ州知事が、所属していた野党連合の取り決めに反して出馬を表明、同氏を含む複数の少数野党が政権とCNEに対して選挙の日程延期を求めていた。
経済危機下のベネズエラでは、食糧や生活必需品の不足が蔓延(まんえん)し、マドゥロ氏の支持率は決して高くない。ただし、制憲議会や最高裁、CNEは基本的にマドゥロ氏の影響下にある。
一方、大統領と野党側の協議により、5月の大統領選挙で国連の監視団を要請することも決まったという。
(サンパウロ綾村悟)