米司法長官、ロシア疑惑への関与否定
「忌まわしいうそ」と不快感
ロシア政府の米大統領選介入疑惑をめぐり、ジェフ・セッションズ米司法長官は13日、上院情報特別委員会の公聴会で証言し、「私がロシアとの共謀に加わったり、共謀を認識していたと示唆するのは、恐ろしく忌まわしいうそだ」と述べ、不快感を示しながら疑惑への関与を強く否定した。
セッションズ氏はトランプ政権発足前に駐米ロシア大使と2回会談していたが、3月の指名承認公聴会では明らかにしていなかった。このことが批判され、ロシア疑惑の捜査に関与しないことを余儀なくされている。
この日の公聴会では、ロシア大使と2回会談したことを認めたものの、トランプ陣営の顧問としてではなく上院議員の立場で行ったものであり、不適切なことは一切なかったと説明した。
セッションズ氏は、この2回とは別にワシントン市内のホテルで昨年4月にロシア当局者と会談を持った疑惑が報じられている。コミー前連邦捜査局(FBI)長官も8日の公聴会で、セッションズ氏とロシア側で3度目の接触があったことを示唆した。
これに対してセッションズ氏は、ホテルで行われたイベントに出席したことは認めたが、ロシア当局者と個別に会談したことは否定。イベントにはロシア大使も参加していたが、会話したかについては「覚えていない」と語った。
また公聴会では、コミー氏の解任をめぐってトランプ氏と事前に協議したかを問われたが、「大統領との会話は守秘義務に反するため話せない」と回答を拒否した。
(ワシントン岩城喜之)