砂漠に大規模太陽光発電施設
環境特集
COP22主催国・モロッコ王国
COP22の主催国・モロッコ王国は、北には地中海の欧州を臨むジブラルタル海峡があり、西は大西洋、南部はサハラ砂漠に面している。
砂漠気候の豊富な太陽エネルギーが利用できる立地を生かして、砂漠都市ワルザザートの郊外では、2016年2月にモロッコ初となる太陽光発電所をフランスの協力で設置した。50万枚の太陽光パネルを用いた規模のもので、操業開始の式典には、モハメド国王が出席した。
さらに11月には、日本の住友電工の支援で、1メガ㍗の発電が可能な「集光型太陽光発電所」を完成し、今後5年間にわたる実証発電が始まった。完成すればモロッコの60万世帯の電力を賄うことができるという。
これは太陽を追尾しながら、数多くの発電素子を組み込んだパネルで発電するもので、従来のシリコン型の太陽光パネルよりも効率が優っている。
こうした挑戦的な再生可能エネルギー取り出しの仕組みは、悠久の過去から無料で、無尽蔵に降り注ぐ太陽光の利用が可能であるから。
また風力、そして海洋の潮流や波を利用した海洋発電などに、もっと大きな潜在的能力が見られる。気候変動に対する、人類の「応戦」の有力な武器の一つが示唆されている。