米国土安保長官が辞任
トランプ氏 不法移民対策に不満
トランプ米大統領は7日、ニールセン国土安全保障長官が辞任するとツイッターで発表した。トランプ氏はこれまで、不法移民対策をめぐって同長官への不満を表明し、解任がたびたび取りざたされていた。
トランプ氏は7日、ホワイトハウスでニールセン氏と面会。その後、ニールセン氏は、公表した辞表で「新しい時代に向けた国土安全保障の改革で前進もあったが、身を引くべき時だと判断した」とした。
3月以降、メキシコ国境では、中米からの不法移民が急増しており、トランプ氏はメキシコ国境を閉鎖すると発言するなど強硬姿勢を強めている。米メディアによると、国土安保省は、メキシコ国境の閉鎖に反発を示していた。ニールセン氏の辞任により、トランプ氏は不法移民対策を強化するとみられる。
トランプ氏はツイッターで、ニールセン氏に謝意を示した上で、国土安保省傘下の税関国境警備局のケビン・マカリーナン局長を国土安保長官代行に指名した。
ニールセン氏は、2017年12月、上司だったケリー前国土安保長官の後任として就任。その後、大統領首席補佐官に就いたケリー氏は、ミラー大統領補佐官(政策担当)ら政権内の移民タカ派からの批判に対しニールセン氏を擁護してきたと報じられる。しかし、昨年12月にケリー氏が退職した後、ニールセン氏は後ろ盾を失った形となっていた。
(ワシントン 山崎洋介)