非NATO主要同盟国へ


米大統領、ブラジル大統領と初会談で

 トランプ米大統領は19日、訪米したブラジルのボルソナロ大統領とホワイトハウスで初の首脳会談を行った。トランプ氏は会談後の共同会見で、ブラジルを北大西洋条約機構(NATO)非加盟国の主要同盟国と位置付ける考えを表明。両国は、ベネズエラのマドゥロ政権の退陣に向け協力することで一致した。

 ブラジルがNATO非加盟の主要同盟国になれば、米国から武器が購入しやすくなるなど、軍事面での協力が拡大できるようになる。トランプ氏は、「両国間の安全保障面での協力を大きく前進させる」とした上で、ブラジルが将来「NATO加盟国になる可能性も考えられるかもしれない」とも言及した。

 両国首脳は会談冒頭で互いの名前を記したサッカーのユニフォームを交換。ブラジルでは左派政権が続いていたが、1月に親米を公言する右派のボルソナロ政権が発足したことを受け、協力関係を深める姿勢をアピールした。

 両国は共同声明で、ベネズエラ問題について、暫定大統領を宣言したグアイド国会議長への支持を改めて表明した。トランプ氏は「我々はベネズエラ軍に、キューバの操り人形に過ぎないマドゥロ政権への支持をやめるよう呼び掛ける」と強調した。

 ボルソナロ氏は、「ブラジルがNATOの域外協力国になる可能性について議論した」と指摘。ベネズエラについては「自由と民主主義を取り戻すため、ブラジルは役割を果たす準備ができている」と述べた。

(ワシントン 山崎洋介)