ブラジル大統領とグアイド氏が会談


マドゥロ政権に外交圧力

 政情不安が続く南米ベネズエラで暫定大統領を宣言しているグアイド国会議長は28日、訪問先のブラジルでボルソナロ大統領と会談した。ボルソナロ大統領は、強権政治を続ける反米左派マドゥロ政権に対し、ベネズエラに民主主義を復活させるために外交圧力をかけ続けることなどを約束した。

ボルソナロ大統領(左)とグアイド国会議長

 グアイド氏は、マドゥロ政権から出国禁止令を出されている状態だが、同氏はこれを無視して21日にコロンビアに出国、人道支援物資のベネズエラ搬入などで指揮を取っていた。

 会談後の記者会見では、グアイド氏からブラジル政府に対して、マドゥロ政権に対する外交圧力の強化要請があったことが分かった。

 反共の保守派として知られるボルソナロ氏は、グアイド氏に対して「兄弟と呼ばせていただきたい」と親近感を強調した上で、「合法的ないかなる支援も惜しまない」「民主主義を取り戻すために公正で透明な新しい大統領選挙が行われるべきだ」と強調した。

 グアイド氏は、1日にはパラグアイのベニテス大統領と会談を予定しており、ブラジルと同様にマドゥロ政権に対する外交圧力の強化を要請する見通し。

(サンパウロ綾村悟)