米朝首脳会談の中止を通告、トランプ氏が正恩氏に書簡
トランプ米大統領は24日、北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長に宛てた書簡を公表し、6月12日に開催を予定していた米朝首脳会談について、中止を通告したことを明らかにした。
将来の開催に期待も
トランプ氏は、書簡で、北朝鮮が直近の声明によって示した「激しい怒りとあからさまな敵意」によって、「現時点で会談を開催するのは不適切だと感じた」と指摘。「世界にとっては損失だが、両国のためにもシンガポール会談は開催しない方が良い」と米朝会談の中止を通告した。
一方、トランプ氏は正恩氏と「いつか会うことを非常に楽しみにしている」と述べ、「もし気が変わったら、ためらわずに連絡してほしい」と強調し、将来の開催にも期待を示した。北朝鮮が拘束されていた米国人3人を今月9日に解放したことについても「美しい行為だった」と謝意を表明した。
また、トランプ氏は「あなたは、核攻撃能力について言及しているが、われわれのものはより大きく、パワフルなもので、私はこれを使用する必要がないことを神に祈っている」とも警告した。
さらに、トランプ氏は「世界、特に北朝鮮は、恒久的な平和と大きな繁栄のための大切な機会を失った。これは、歴史の中で非常に悲しい瞬間だ」とも指摘した。
(ワシントン山崎洋介)