メキシコM7・1 216人死亡
首都に非常事態宣言
メキシコ中部で19日午後1時14分(日本時間20日午前3時14分)、大規模な地震が発生した。米地質研究所(USGS)によると、地震の規模はマグニチュード(M)7・1、震源は首都メキシコ市の南東120㌔。
現地からの報道によると、これまでに少なくとも216人の死者が確認された他、首都メキシコ市(人口885万)や震源に近いモレロス州では建物が崩壊、市内各地で火災が発生するなど被害が拡大している。メキシコ市には非常事態宣言が発令された他、メキシコ国際空港も一時閉鎖された。現時点では、日本人の被害は確認されていないという。
現在、救助隊や市民などが総出でがれきを取り除くなど、懸命の救助活動が続けられているが、倒壊した建物の中などに取り残された人も少なくなく、被害者がさらに増える可能性が高い。
くしくも、地震が発生した19日は、1985年9月19日にメキシコを襲った「メキシコ大地震」からちょうど32年目に当たっており、同日午前にはメキシコ市の学校などで避難訓練が行われたばかりだった。
1985年のメキシコ大地震では、メキシコ市が壊滅的な打撃を受け、1万人近くのメキシコ市民が犠牲となっている。
一方、メキシコでは、今月7日にも同国南部の太平洋沖を震源とする強い地震が発生、オアハカ州を中心に100人近くの命が奪われたばかりだった。相次ぐメキシコでの地震に、現地住民は大きな不安を抱えているという。
(サンパウロ綾村悟)