チリ上院 大統領弾劾を否決


チリ

 南米チリからの報道によると、同国上院は16日、鉱山会社売却に関する不正疑惑で追求を受けているピニェラ大統領に対する弾劾を否決した。

 下院では可決されていたが、上院は与党が過半数を占めており、賛成票が弾劾に必要となる3分の2に届かなかった。

 ピニェラ氏に関しては、国際調査報道ジャーナリスト協会(ICIJ・本部米ワシントン)が公表した「パンドラ文書」の中で不正疑惑が明らかになった。大統領1期目の2010年、ピニェラ氏が所有していた鉱山会社を有人に売却する際、税法違反や贈収賄に関与した疑いがもたれている。パンドラ文書の公開後、野党議員がピニェラ氏に対する弾劾審理を要求していた。

チリのピニェラ大統領=10日、サンティアゴ(AFP時事)

 チリでは、21日に大統領選挙が予定されている。中道右派のカスト氏と学生運動出身で左派のボリッチ氏による決選投票入りとなる公算が大きい。

 ボリッチ氏は、格差是正などの公約に加えて日本が中心となって進めている環太平洋連携協定(TPP)の批准に署名しない意向を表明しており、ピニェラ氏の不正疑惑は、保守派重鎮のスキャンダルという国内問題にとどまらない影響を与えている。

(サンパウロ綾村悟)