トランプ氏支持候補が勝利


 米オハイオ州の連邦下院第15選挙区で3日、補欠選挙の候補を選ぶ共和党の予備選挙が行われ、トランプ前大統領が支持するマイク・キャリー候補が勝利した。予備選はトランプ氏の共和党支持者への影響力を測る試金石として注目されていた。

 予備選は11人の候補が乱立する混戦となったが、キャリー氏の得票率は37・0%で、2位候補の13・3%に大きく差をつけた。同選挙区は共和党の地盤で、キャリー氏は、11月の本選挙でも当選する可能性が高いとみられている。

 先月27日に行われたテキサス州下院補欠選挙の決選投票で、トランプ氏の支持する候補が他の共和党候補に敗北したことで、同氏の政治的影響力が衰えている可能性も指摘されていた。トランプ氏としては今回の予備選で「連敗」を防いだ形で、党内からの根強い支持を示すことになった。

 米メディアによると、親トランプのスーパーPAC(政治活動委員会)「米国第一アクション」は、キャリー氏を支持するためのラジオやテレビの広告のために30万㌦以上の資金を費やしていた。

 キャリー氏は声明で「今夜、オハイオ州第15選挙区の共和党員は、ドナルド・トランプ(前)大統領が間違いなくわれわれの党の指導者であるという明確なメッセージを国に送った」とトランプ氏を持ち上げた。その上で「トランプ氏の支持にこれ以上感謝し切れない。『アメリカ第一』の政治目標を前進させるために、この勝利を実現できたことを誇りに思う」と強調した。

 トランプ氏も声明で「マイク・キャリーにとって共和党における大勝利だ。多くの票を獲得した! オハイオと米国の素晴らしい愛国者全員に感謝する」と勝利を祝うメッセージを送った。

 トランプ氏は2022年の中間選挙に向けても、自らを支持する候補者を支援する方針で、今後の動向が注目されている。

(ワシントン・山崎洋介)