ISが最高指導者の動画


バグダディ容疑者の可能性

過激派組織「イスラム国」(IS)が29日、同グループのフルガン・メディア・ネットワークを通じ、最高指導者のバグダディ容疑者とされる動画を発表した。動画は18分超。この動画が、いつ、どこで収録されたかは不明だが、ISの拠点があったシリア東部バグズでの戦いや、スリランカでの連続爆弾テロ事件、アルジェリア、スーダンでの大統領辞任などについて言及していることから、最近収録されたものとみられている。

バグダディ容疑者とされる男

公開された「イスラム国」(IS)の最高指導者バグダディ容疑者とされる男の映像(時事)

 アラブ首長国連邦(UAE)の衛星テレビ局アルアラビアは29日、「画像の初めの部分には4月始めの日付が書かれている」と報じた。同容疑者の映像は、イラク北部モスルにあるヌール・モスクで、自身が「カリフ」であることと「イスラム国」の建国を宣言したもので、本人と確認されれば2014年7月以来約5年ぶりの動画となる。

 同容疑者とされる男は動画の中で、傍らにライフル銃を立て掛け、両足を組んで地面に座り、ぼかしの入った顔の3人の男らと話をし、「バグズの戦闘は終わった」と宣言した。

 バグダディ容疑者については、2017年7月に、イラク第2の都市モスルが政府軍などに奪還された前後から、たびたび死亡説が流されてきた。昨年8月には、欧米へのテロを呼び掛ける肉声の音声が公開されていた。