リビア元国軍将校、エジプト大統領と会談
内戦激化、死者121人
リビアで、軍事組織「リビア国民軍」(LNA)を率い、首都争奪戦を繰り広げているハフタル元国軍将校は14日、エジプトの首都カイロの大統領宮殿で、シシ・エジプト大統領と会談した。同元将校が外国の元首と会談するのは、4日に「首都への進軍」を命じて以降、初めて。
エジプト大統領府は同日、声明を発表、会談で、最近のリビア情勢と、リビアの統一、安定、治安へのエジプトの関与について論議したことを明らかにした。
シシ大統領は、ハフタル氏が、テロや過激派勢力との戦いに注力することにより、リビア全土に治安を再確立することを支持した。
世界保健機関(WHO)は14日、国民合意政府(GNA)側とLNAの戦闘開始以来の死者は121人、負傷者は561人になったと発表した。
国連の人道問題調整事務所(OCHA)は13日、1万3500人超が住処を追われ、900人超が避難民キャンプでの生活を強いられていると発表している。
エジプトやサウジアラビア、アラブ首長国連邦(UAE)などアラブ主要国は、カダフィ政権崩壊後の混乱の中でも、一貫してハフタル氏を支持してきており、GNA支持の国連とは一線を画している。
(カイロ 鈴木眞吉)