アルジェリアの大統領が28日までに退任
任期満了前に
アルジェリア大統領府は1日、アブデルアジズ・ブーテフリカ大統領(82)が28日の任期満了を待たずに退任すると発表した。同国国営メディアが報じた。今後の具体的な日程は明らかにされていない。
ブーテフリカ氏は、2013年に脳梗塞で倒れて以来、公の場にほとんど姿を見せておらず、健康不安がささやかれる中、2月に5選を目指して大統領選に出馬表明したことから、多選批判や出馬撤回、退任を求める大規模デモが続いていた。
この事態を受けてブーテフリカ氏は3月、出馬の撤回と、4月に予定されていた大統領選挙の延期を発表。その際、憲法改正後に退任する意向を表明したものの、デモ参加者らは政権延長の策略と疑い、抗議行動を先鋭化させていた。
なお、3月下旬からは、ブーテフリカ氏を支えていたアハメド・ガイドサラハ軍参謀総長や連立与党・民主国民連合などからも退任を求められており、約20年続いた長期政権は4月下旬、終幕する見通しとなった。
(カイロ 鈴木眞吉)