米大統領、パレスチナ議長と会談
中東和平の意義強調
トランプ米大統領は23日、ヨルダン西岸のパレスチナ自治区ベツレヘムで、自治政府のアッバス議長と会談、イスラエルとパレスチナの和平が「中東全域に平和をもたらす」と和平への取り組みの意義を強調、アッバス議長もイスラエルとの友好関係へ意欲を示した。
一方でトランプ氏は会談後の声明で、「暴力が容認され、資金提供され、報酬さえ受けられる環境では、平和は決して根付くことはない」と、イスラエル、パレスチナ間で小競り合いが絶えないことに苦言を呈した。また、イスラエルとパレスチナの「2国家共存」には触れず、和平への具体策は示さなかった。
アッバス氏は、「平和の鍵はパレスチナの自由と独立」と、改めて「パレスチナ国家」樹立への意欲を示すとともに、2国家共存を受け入れるパレスチナの立場を強調した。その上で「壁ではなく橋を架けたい」と和平交渉への意欲を示したものの、「根本的な問題は占領と入植地、イスラエルがパレスチナを認めないことだ」とイスラエルを非難した。
(エルサレム森田貴裕)