イスラエルとパレスチナ 攻撃の応酬続く


住民同士の衝突も拡大

 イスラエルとパレスチナ自治区ガザ地区を実効支配するイスラム根本主義組織ハマスとの間で15日も、空爆やロケット弾攻撃など激しい応酬が続いている。

14日、ヨルダン川西岸のパレスチナ自治区ヘブロンで、デモ隊に催涙弾を発射するイスラエル治安部隊(AFP時事)

14日、ヨルダン川西岸のパレスチナ自治区ヘブロンで、デモ隊に催涙弾を発射するイスラエル治安部隊(AFP時事)

 イスラエル軍は15日、ハマスの長距離ロケット発射台や軍事拠点など数十カ所を標的として攻撃を行ったと明らかにした。

 ガザの医療関係者によると、ガザ地区西部へのイスラエル軍の空爆で家族10人が死亡したという。

 ガザ地区からは14日夜から翌朝にかけても、イスラエルに向けて約200発のロケット弾が発射された。軍によると、ミサイル防空システム「アイアンドーム」が100発以上を迎撃した。30発がガザ領内に落下したという。

 これまでにガザ地区からは、2300発以上のロケット弾が発射されており、レバノンやシリアからも数発が発射された。

 交戦が始まった10日以降、ガザ地区では130人以上が死亡、イスラエルで9人が死亡している。

 一方、パレスチナ自治区ヨルダン川西岸地区では14日、イスラエルに抗議するパレスチナ人3000人がイスラエル治安部隊と衝突し、自治政府保健省によると、パレスチナ人少なくとも9人が死亡、500人が負傷した。

 イスラエルでは、アラブ系住民とユダヤ人の対立が激化しており、テルアビブのヤッファ地区など各地に衝突が広がっている。

(エルサレム・森田貴裕)