アルバニアにイラン反体制派の拠点


国際会議にトランプ氏顧問ら

 イラン最大の反政府組織ムジャヒディン・ハルク(MEK)がアルバニアで、イラン反体制派のコミュニティー「アシュラフ3」の建設を進めている。完成間近のアシュラフ3で13日、国際会議「フリー・イラン」が開催され、47カ国から政治家ら350人以上が参加、MEKへの支援を表明した。

 アシュラフ3には、母国を追われたイラン反体制派3000人以上が居住する予定で、会議場、ショッピングセンター、ホテル、反体制派への弾圧の歴史を伝える博物館などを備える。イラクにはアシュラフ2があり、イランからの難民を収容しているが、2015年にイランからロケット砲による攻撃を受け、24人が死亡している。

 アルバニアが受け入れを表明したことから一昨年から建設が開始され、中東以外では初めてのMEKの拠点となる。昨年、自動車爆弾によるテロ未遂事件も起き、厳重な警備が敷かれている。

 会議の主要テーマは、イランの体制転換。イランは現在、イスラム教による政教一致体制を取っているが、MEKは現政権崩壊後の自由な選挙の実施と、世俗国家の建設を目指している。MEKの創設者の一人マスード・ラジャビ氏の妻マリヤム・ラジャビ氏が大統領候補と目されており、講演で、イランへの強硬姿勢を取るトランプ米大統領への支持を表明した。

 会議には、トランプ氏の法律顧問ジュリアーニ元ニューヨーク市長、00年米大統領選の副大統領候補リーバーマン上院議員らがイラン反体制派への支持を表明した。

 MEKは1965年に、王制に反対する学生らが結成、政治家や科学者の暗殺に関与してきた。米政府にテロ組織に指定されていたが、2012年に解除された。

ワシントン・タイムズ特約